東京都のスケート事情はこれからどうなっていくのだろう?
署名活動、まだまだやっています。
さて、あちこち資料を読み散らしたりしつつ、なかなか考えがまとまらないことも多いのですが、
このところものすごく気になっていることがあります。
シチズンプラザのスケートリンクに関して、もうどこも満杯状態のスケート人口、特にトップを目指して日々研鑽を重ねている選手たちの受け入れ先が、どうやら足りない。諸所の事情で辞めざるを得ない選手がたくさん出そうだということは、先日すでに書きました。
daisuki-otona-figureskating.hateblo.jp
ずっと引っかかっているのは、これはシチズンクラブだけの話だと考えていいのだろうかって話です。
シチズンプラザ以外に、現在東京都で営業している通年リンクは明治神宮外苑アイススケート場、ダイドードリンコアイスアリーナ、東大和スケートセンターの4か所です。
明治神宮外苑アイススケート場は、1963年にできたリンクでしたが、オープンから約50年を経て、2017年に数カ月休業して大々的な改装を行いました。このときに、冷凍機材や配管もすべて入れ替えたので、よほどのことがない限り、今後も営業していくのではないかと思われます。
現存している都内のリンクで次に古いのがシチズンプラザで、1975年のオープンでした。今年でスケートリンクができて45年になります。
続いて、1984年オープンのダイドードリンコアイスアリーナ。オープンから今年で36年になります。
東大和スケートセンターは最も新しくて、1993年のオープンです。今年で27年ということになります。
あとは、通年ではありませんが、江戸川区の江戸川スポーツランドのスケートリンク。10月から5月までの営業ですが、ここでもインストラクターについて練習している選手たちがいて、リンクがない間は、シチズンをはじめ他のリンクで練習しています。始まったのは1982年です。プール営業終了後に毎年氷を張っているので機材などどういうシステムになっているのかわからないのですが、始まってから38年経っているんですね。
度重なる震災によって耐震基準は年々厳しくなっていますし、建物の老朽化も進んでいます。加えて、フロンを使った冷凍機材などは使えなくなっていきます。建築物および冷凍機材の更新を機に、他のリンクでも閉鎖が検討される可能性はゼロではありません。
それがいまではないとしても、検討の俎上に上がったそのとき、世界的、国内的な氷上スポーツの人気はどうなっているか、競技人口はどうなっているか、わかりません。
人気が絶頂にあり、黒字が出ているリンクですら閉鎖が真っ先に検討されているのですから、そのとき、経営者が経営続行を決めるかどうかはまったく不透明です。
企業のトップは移り変わっていきます。スケート競技への協力に熱心な人もいれば、そんな無駄なものは切り捨ててしまえ!という人が決定権を持つ地位に就くこともあるでしょう。しかし、民間のリンクというのは、まさにそういう薄氷のようなバランスの上でようやく成り立っているのです。
でも、競技者側は「民間だし、しょうがないよね」では済まされないものがあります。
だって、子供たちは子供なりに、大学生は大学生なりに、大人だって大人なりに、人生をかけてスケートに取り組んできたのですから!
だからこそ、そういうこれから更新時期を迎える可能性のあるリンクの将来についても、前もって考えていく必要があるのではないでしょうか。