昔々、高田馬場にスケートリンクがありましたとさ

高田馬場のシチズンプラザアイススケートリンクが閉鎖されました。スケートを愛する大人スケーターが、氷上スポーツの今後について考えます。

シチズンプラザ閉鎖 みんなの想いははかなく

ついに本日、2021年1月31日で高田馬場シチズンプラザは閉鎖となります。

ユーザーのみんなが閉鎖を知ってからちょうど1年。

なんとか存続してもらえないかと、いろんな人がいろんなところへ掛け合ったりしましたが、閉鎖され、おそらくはマンションが建つという既定路線は変わりませんでした。

 

29日、30日、31日は、ひっそりとこれまで練習してきたことを発表する会が開かれました。密を避けるために、見学できるのはほぼ出場者のみ。終わったら速やかに退場してください!という環境でした。

 

まだスケートを始めたばかりの人から、6級、7級の選手たちまで、シングルやグループでのプログラムを――コーチと、その場にいるその他のたち、一緒に練習してきた仲間に向けて――発表しました。

 

シチズンプラザの氷は、元はボーリング場だったところにはられています。そのせいか、平らではないし、あちこちに水滴が落ちて凸凹しています。そんなところもいくらか愛おしく感じながら、みんな最後の滑走をしたのではないかと思います。

 

せめてコロナ禍でなければ、もっと違った形でこの時を迎えることができたのにという気持ちもありますが、やっぱり、リンクには存続してほしかった。

 

この1年の間に、せめてここで滑っていた人たちみんなに行き場が見つかっていれば、もう少し楽しく最後を迎えられたかもしれません。でも、実情としては、いまだにこの先どこで滑るかが決まっていない子供たちが少なくありません。

 

新型コロナウイルスの感染拡大がおさまらないなか一般営業は休止されていましたが、みんななんとか、検温、消毒、マスクでできる限りの感染予防策をとったうえで細々と練習を続けてきました。

 

ほとんどの試合は中止になってしまいましたが、それでも開かれるかもしれない試合に向けて、参加に必要なテストのための準備をして受験を続け(東京都ではだいたい毎月のように試験が受けられます。人数は半端ないので)、プログラムなどの練習も続け。

がんばってきた子供たちが今後、活動の場を失うのはとても残念なことです。

 

活動の場を失うのは、決してまだ始めたばかりのよちよちの子供たちのことではありません。試合にもどんどん出ることができる、7級の取得も目前という子供たちだって、行き場がなかったりするなんて、ちょっと信じられない話ですが、それが現実なんですよね。

 

せめて2~3年前から内々に、閉鎖の情報を伝えておいてくれたら、もう少しやりようはあったかもしれませんが、たった1年で、しかもコロナ禍で……無理があったんじゃないでしょうか。

 

リンクのスタッフのみなさんは、最後まで真摯に接してくださったと思います。

私物を取りにきただけなのに、みんなの記念撮影を手伝ってくださった方もいらっしゃいました。

 

玄関のお花は、近くのお花屋さんが用意してくださっていると聞いています(写真、ちょっとだぶってるのもありますが……。画面が曇ったようになっているのが結構あるのは、練習直後に撮影してるからです。スマホがキンキンに冷えてる状態なので、取り出すと気温差でレンズが曇ってしまうのです)。発表会の後は、一人ひとりにもお花をいただきました。

 

現場のみなさんには感謝しかありません。

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明日からは、どうやって練習を続けていくか、新たな闘いの日々が始まります。