昔々、高田馬場にスケートリンクがありましたとさ

高田馬場のシチズンプラザアイススケートリンクが閉鎖されました。スケートを愛する大人スケーターが、氷上スポーツの今後について考えます。

東京のど真ん中にスケートリンクがある意味(2)

シチズンプラザのアイススケートリンクが、山手線、西武新宿線東西線がクロスする「高田馬場駅」から歩いて約10分という、都会のど真ん中にある意味について、今日は考えたいと思います。

 

まず、だれの目にも明らかなのは、交通が便利な場所だからこそ、いろいろなところに住んでいる人がアクセスしやすい、使いやすいスケートリンクであるということです。

 

練習のために通ってくる人たちはもちろんのこと、レクリエーションとしてやってくる人たちにとっても、便利な場所にある。とても素敵で、大切なことです。

 

リンクには、大人のスケーターもたくさんいます。そう、このブログの名称は「シチズンに存続してほしい 大人スケーターのブログ」ですけれども、じつのところ大人スケーターの人口はかなりな数になると思います。

 

現在、シチズンプラザでは月曜日と火曜日、日曜日の午前中と、火曜日と土曜日の夜に、中学生以上向けのスケート教室が開かれていますが、いつも通っている人でも翌月の継続手続きを忘れると、翌月通えないことがあるくらいいつも定員いっぱいで、何年も入れるのを待っている人がいる、といった具合でした。(昨年、営業時間が短くなって教室の規模が拡張されたことで、かなり緩和はされていますが。)

 

大人スケーターの多くは、30代、40代で初めてスケート靴を履くという人。

 

そうやってもう何十年もスケートをやっているという60代、70代(もうすぐ80という人も!)も少なくありません。

 

それでも、教室や個人レッスン、自主練習で技を磨き、スピンもジャンプもできるようになっていきます。

 

東京では毎年5月に全国からスケーターが集まってくるマスターズの大会がありますし、それ以外でも軽井沢や福岡、新潟など、大人スケーターが参加できる大会はいくつもあって、積極的に試合に出ている大人たちは少なくありません。

 

それどころかISU(国際スケート連盟)主催の国際大会も開かれていて、毎年のように国外へ出かけて行って出場している人たちもいます。もちろん、シチズンプラザの大人スケーターのなかにも!

 

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大人の貸し切り風景

大人スケーターにとって、スケートリンクが都心にあることはとても大切な要素です。

 

スケートをやっている大人の多くは、まだ仕事を持って働いている世代の人々です。

 

家のことも仕事も忙しい!だけどスケートもやりたい!!という人達が大多数なのです。

 

そうすると、アクセスがいい、あわよくば週に1回くらいは残業せずに早く上がって仕事終わりに練習したい!そんな願いがかなえられるリンクはいまのところシチズンプラザのアイススケートリンクだけなのです。

 

アクセスがいいうえに、日にもよりますが19時45分まで一般営業しているからです。

 

午前中に貸し切りがとれたときでも同じです。半休とって午前の貸し切りで練習をして、午後から仕事に行く!というウルトラCも可能なのです。

 

スポーツがしたい、体を動かしたいというのはわかる。でも、別にスケートじゃなくてもいいじゃないか、と言う人もいるかもしれません。

 

じつのところ、スポーツが嫌いという人の多くは、球技が嫌い、走るのが嫌い、泳ぐのが嫌いとか、たいていは学校の体育で強制されてやったことが嫌いだったりするもの。

 

でも、スポーツってほんとうはそんなに狭いものじゃなくて、とにかく自分が好きなことが見つかって、楽しんでやれればそれでいいと思うんです。というか、自分が楽しんでやれる好きなことがみつかることがとても大切なんだと思うんです。

 

みんなが体を動かして健康に年を取っていくことができる世の中になるには、やっぱりたくさんの選択肢があるほうがいいのではないでしょうか。

 

そうしてみんなが好きなことをして10年、20年、続けて体を動かし続けていくことで、健康寿命もあがりますし、ひいては公の社会保険料の支出も減るはずなんです。って、ちょっと話が大きくなってしまいましたが。

 

どこからもアクセスしやすいこのリンクでしかできないことが、これからもあるのです。